やる気が出ない時の原因
どうしてもモチベーションが上がらない時には、その原因を探ってみましょう。体調が悪い、疲れた、周囲の環境に問題がある、目的が明確になっていない、こうした時にはやる気を出すように頑張っても、なかなか効果が出ないでしょう。
やる気が出ないのが一時的な問題ならともかく、原因によっては長期化するので用心しなくてはなりません。たとえば、受験勉強や資格を取得するための勉強をしていても、それによって自分が望む未来を得られるイメージが作られていないのなら、そもそも動機が弱いのです。これでは本気になれなくて当然です。
まずは明確に目的意識を持ち、そこに価値を感じることが必要です。やる気を出すためには、それに見合う価値を感じられなくてはなりません。そのうえで、様々な条件を整えればモチベーションが上がります。
体調を整えるのは最低限の条件です。いくら気持ちでカバーしようとしても、風邪を引いたり睡眠不足になったりすれば、必然的にやる気が出なくなります。作業効率も下がり、同じ時間を費やしても得られる結果は少ない、あるいは質の低いものになります。
疲労を放置するのも同様にやる気が出ない理由になるので、効率を考えて思い切って休憩を取るのも一つの方法です。軽く体を動かしたり、昼寝をして気持ちを切り替えた結果、だらだらと仕事や勉強をするよりもはかどるのは珍しくありません。
やる気が出ない理由を明確に意識するのは、その時にモチベーションを上げる方法を探るために役立つだけにとどまらず、今後の参考になります。睡眠時間が5時間を切ると体がだるくなると感じたら、必ずそれ以上に寝るようにすれば、同じ過ちを繰り返さずに済みます。
やる気の出る言葉
ネガティブな言葉は気持ちまで後ろ向きにしてしまいます。心を前向きにしてやる気を出すためには、ポジティブでしっくりくる言葉を使うように心がけておきましょう。ただし、本に書いてあるようなものだと、歯が浮くようなセリフである場合もあるので、違和感がなく使えるようにアレンジしておく必要があります。
やる気を出す言葉の例としては、「早速始めよう」「きっと方法は見つけられる」「自分ならできる」「新しい挑戦だから価値がある」「これは良いチャンスだ」といったものが挙げられます。
独り言や心の中のつぶやきとして前向きな言葉を使ってもよいのですが、より効果を求めるのなら人と話す時にも使用するとよいでしょう。不自然に思われるのが嫌なら、無理に決まった言葉を使おうとするのではなく、常にポジティブな話をするように心がけてください。そうしているうちに、やる気が出るはずです。
反対に後ろ向きな話ばかりしていると、何かに挑戦しても失敗するような気持ちになってしまいます。そうなっては、やる気が出ないのも当然です。さらに、周りにもその空気が伝わっていき、たとえば職場のモチベーションを落としてしまうことにもなるのです。
いつもやる気を出す言葉を使うように心がけていると、自分の内面が変わるだけではなく、他者からの評価も変わってきます。ほとんどの人は前向きな人を好む傾向にあるので、友人ができやすくなったり、会社でも高く評価されやすくなります。プラスの働きかけをしておけば、結果的に報酬が返ってくるのです。
どんな言葉を使っているか思い返してみて、前向きな話が少ないと思ったら要注意です。あなた自身が制限をかけてしまっているために可能性をつぶしてしまっているのかもしれません。
勉強のやる気を出すコツ
いつも決まった音楽を耳にすると、条件反射で勉強する姿勢になります。この際、最初のうちは集中力を高くするように意識して、習慣づけを行わなければなりません。また、音楽は歌詞のないものの方が気が散らずにやる気を出せるでしょう。
勉強している間は体をほとんど動かさないので、休憩の際には軽くストレッチをしたり、有酸素運動(ジョギングやウォーキング)を行うと血流が良くなって集中力が高まり、やる気も出ます。少し休もうと思ってテレビを見たり、漫画を読んでも体は勉強の時と同じ状態なので、あまり休息の効果は出ないのです。
受験のように遠くの目標だけではなく、もっと小さな目標を細かく設定して勉強しておくことも、達成感を味わってやる気を維持するために有効です。何年も先の目標だけでは、遠すぎて気持ちが続かないので、途中経過を重視するのです。
勉強が好きな人は少ないので、集中できたらちょっとしたごほうびを用意しておくのもよいでしょう。勉強の後に甘いものを食べるといった程度でも、やる気が出る場合もあります。
仕事のやる気を出す方法
まずは達成感ややりがいを感じる場面と、ストレスになっている仕事を分けてみましょう。自然にやる気の出る仕事と、できれば避けたい気持ちになる業務があるはずなので、上手に振り分けることが大切です。
集中力のある時間帯にやる気の出ない仕事を済ませてしまい、疲れてきたら好きな仕事を始めるとよいでしょう。これを反対にすると、著しく効率が悪くなってしまうおそれがあります。
仕事の期限を決めて人に宣言してしまうのも、自分を追い込んでやる気を出すために有効です。ただし、人に言う場合には間に合わないと社内での評価を落とすことになるので、くれぐれも慎重に計画を立てた上で発言しましょう。
生活のために仕事をしているにしても、小さな楽しみや達成感を見つけながら働くとやる気も高めやすいので、ネガティブな面に焦点を当てるのではなく、成長に注目してみるのもよいでしょう。
「やる気のある者は去れ」
一般にモチベーションの高い人は優遇されるものの、暑苦しさがあるのも事実です。また、前のめりになりすぎているために、視野が限定されて発想が行き詰る弊害もあります。こうしたことを見越してタモリさんが言ったのが「やる気のある者は去れ」という言葉です。
お笑い芸人という職業では柔軟な発想が必要とされるため、こうしたセリフになったのでしょう。クリエイティブな仕事をしている人であれば、様々な立場から物事を見てみることの重要性は認識されているはずです。
本当の意味でやる気を失ってしまうのは問題にしても、時には肩の力を抜いて違った角度から考えてみると、新しいアイディアを見つけることができるかもしれません。