プレッシャーに弱いのは克服できる
緊張する場面に強くない人にとって、プレッシャーに弱いのはコンプレックスになっているケースもあります。その反面で、ちょっとしたきっかけで劇的に変化するケースもあるので、克服にはちょっとしたコツが重要であると言えます。
プレッシャーに弱いのは単純に生まれ持った性格や先天的な性質ばかりではありません。そのため、克服は十分に可能であることを知っておいてください。諦めてしまうと、改善できる可能性があるのに、自らそれを放棄してしまうことになります。
人前に出るときや仕事におけるプレッシャーを初めとして、シチュエーションによっても事情は変わってきます。そのため、克服したい内容によっても話は若干違ってくる部分もあるので、その点についても紹介するので参考にしてください。
まずはプレッシャーに弱い人に知っておいてほしい基本的なポイントから説明します。自分の気持ちをコントロールするために活用してください。
プレッシャーを克服する第一歩
どのような場面で緊張するかは、ある程度の傾向があるものです。たとえば、対人関係が弱い人なら、上司との対話や異性が苦手で、その場面でプレッシャーを感じるといった具合です。
事前にプレッシャーがかかると予測できているのなら、それを軽減するための方法を使っておきましょう。まずは自分の脳をだますために笑顔を作ってください。作り笑いでかまわないので、とりあえず口角を上げておきましょう。これだけでも、リラックスした状態であると脳は錯覚して緊張しづらくなります。
手の指の爪の付け根の部分を押してみるのもお勧めです。プレッシャーに正面からぶつかって克服しなくても、他のところに気をそらせれば緊張を緩和できます。こうした工夫だけでも、苦痛を減らすことができます。
時間に余裕があるのなら、相手と笑顔で談笑したり、握手をしたりしている場面を想像してください。プレッシャーに負けそうになっている自分ではなく、相手とうまく関係を作っている場面をイメージすることで、辛い場面ではないと意識に働きかけることができます。
プレッシャーに弱い人の場合、時にはパニックに近い状態に陥ってしまうこともあります。こうなってしまうと立て直すのは容易ではないので、最初から気持ちを乱さないように準備をしておくのは有効な対策となります。厳しい情勢を逆転するよりも、最初から不利な状況になるのを防ぐほうが現実的なのです。
過去の失敗にこだわるよりも、理想的な未来を思い描いてください。ただし、悪い考えが浮かんだとしても気にかける必要はありません。そこで気持ちが捕らわれてしまうと、それによってプレッシャーが発生してしまうので、大らかな気持ちで自分を許してください。むしろ、苦手な場面に挑む英雄的な気持ちを持っておくと、前向きな気持ちになれます。
仕事のプレッシャー
多くの方にとって仕事に伴うプレッシャーとしては、職務の内容と人間関係の2つに集約できます。リストラは主に前者に付属しており、協調性やチームプレーヤーとしての機能といった面の人事評価は後者に属します。
職務の内容とは、つまり仕事がうまくいくかどうかが心配になるという意味です。自分の力量で成功させられるかどうか分からないプロジェクトへの参加や無理なスケジュール、新しい業務への挑戦といったものです。
会社によっては社員の実力以上の仕事を任せる企業文化が根付いているために、社員がプレッシャーに日常的にさらされており、うつ病になって休職・退職を余儀なくされるケースもあります。向上心がある社員だけが残ればよいと考えている経営者もいるため、常に厳しい仕事に追われているケースもあるのです。
このような種類のプレッシャーは克服するのが容易ではありません。なぜなら、成功をイメージしたところで次から次に新しい仕事が降ってくるためです。この場合には、仕事を楽しむ、あるいは成長する自分をエンジョイするのがよいでしょう。転職してストレスの少ない会社へ移る方法もあるものの、それが実行できなければ現在の会社でうまくやっていくしかありません。
職場での人間関係でのプレッシャーなら、相手との良好な関係をイメージするのが一つの方法です。そのほかに、相手が上司なのであれば、上手にコミュニケーションを取っている人を観察して(時にはアドバイスをもらって)、日頃から仕事以外の話をして良い関係を作っておくと、いざという場面でも味方として取り扱ってくれる可能性が高まり、結果的にストレスを減らせます。下手に距離を取るよりも、懐に飛び込むほうが得策な場面もあるのです。
結婚のプレッシャー
年齢や付き合っている期間によっては、恋人から結婚するように促され、無言のプレッシャーを感じることがあります。両者の思惑が一致していれば問題ないものの、一方は結婚を希望しており、他方はそう思ってないと辛いものがあります。
一般的には結婚のプレッシャーは女性から男性にかけるイメージがあるものの、もちろん反対もあります。しかし、今でもプロポーズは男性からしてほしいという風潮もあるため、男性は自分が望むなら口に出しやすく、女性は相手の口からプロポーズをするように促しがちであるため、このような傾向があるのでしょう。
もし結婚するつもりがないのなら、それを伝えるのもストレートな対処法であるものの、プレッシャーからは解放されたとしても、そもそも関係を壊したいわけではないケースもあるでしょう。
のらりくらりと相手からのプレッシャーをかわして結婚を回避する方法については、それによって得られるメリットとデメリットを比較して決めることになります。ただし、あまり長引くと結果的に修羅場を迎える危険もあるので気をつけてください。
第3の道としては、二人の今後について建設的な話し合いを行う方法があります。単純に結婚をゴールとすればハッピーエンドが待っているわけではないことは、離婚率の上昇を見ても明らかです。あなたが結婚に乗り気ではない理由や、未来に望むものについて語り合ってみてはいかがでしょうか。ただし、相手が感情的にならずに聞いてくれるとは限らないので、その点については気をつけてください。結婚するようにプレッシャーをかけてくる相手なら、結婚を前提としない話し合いに冷静に応じてくれるとは限りません。